2005年03月26日

ソフトバンクの狙いについての予想

堀江・北尾両社長の会談が月曜日にも開かれるらしい。
北尾氏には失礼だが僕は「こりゃヤクザの交渉術だな」と思ってしまった。「揉め事に介入して漁夫の利を得る」と言うのは典型的なヤクザのやり口なのだ。
金策や裁判と言った危ない橋は全部堀江氏に渡らせ、フジが恐怖に縮み上がった所を見て地獄に現れた仏を装い「まあ、M&Aのプロの私にまかせなさい」と日枝氏に笑いかける。「とりあえず安全の為に御社の株券をウチの金庫に預けて下さい」とはいかにも胡散臭い話ではないか。
フジは「5年の間貸すだけなので危険な話ではないだろう」と渡りに船とこの話に乗った。5年後、株券が帰る場所とはもちろんニッポン放送である。

北尾吉孝最高経営責任者(CEO)は25日、日本経済新聞のインタビューに応じた。ニッポン放送の子会社、ポニーキャニオン(東京・港)について、同社が株式公開を目指すことを前提に、フジ、ニッポン放送と設立したファンドで株式を取得する考えがあることを明らかにした。
音楽、映像ソフトを制作するポニーはニッポン放送の連結収益を支える最大の稼ぎ頭。同放送が56%を保有するポニー株はフジ株に次ぐ重要な資産だ。ライブドアが同放送の経営権を取得することが確実となっただけに、フジ側が買収防衛策の中でポニー株をどう扱うかが今後の焦点の1つとなっている。

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20050326AT1D2504U25032005.html


北尾氏は堀江氏を「今度、フジと共同で設立したファンドでポニーキャニオンを頂く事も出来るよ」と脅しているのだ。北尾氏は「ニッポン放送の株をソフトバンクに売って欲しい。値段を言ってくれ」と堀江氏に持ちかけるのだろうか。買値に少し色を付けた言い値を飲み、全て手放せとは言わずライブドアに役員を出させるくらいの持ち株が残るようにすれば実利でも体面的にもライブドアの顔が立つ。「フジに株券を売れ」と言うのが本来のスジだが、もし「我々に」と迫るなら完全におかしい。注目したい。

そもそもライブドアが無理な金策とギリギリの裁判の末に欲しかったのはニッポン放送の支配権とニッポン放送が持つフジテレビ株だった筈である。フジ本体の買収資金にライブドアはLOBと言う無理な金策まで駆使して3000億円を捻り出そうとしているが、ソフトバンクにとって3000億円とは日本テレコムを買収した時に「安い買い物だった by孫正義」と言ってのける程度の額でしかない。
ソフトバンクは当初からライブドアが欲しかった全てを容易に手に入れられる状況にあるのではないだろうか?

ニッポン放送に残ったライブドアをどうするのか? ライバルで目障りでもあるから排除すべきではないか? と言う巷の意見もあるが、無理に排除しようとして交渉が難航するくらいなら意地を張らずに「ソフトバンク放送グループ」の下請けに使えばいいだけの話だ。ネットの仕事の一部を委託すれば彼らはそれなりにやりがいを感じるだろう。

北尾氏は「僕に任せろ」と大風呂敷を広げているが、実際にここまでに出したお金と言うとファンド設立資金である20億の『見せ金』に過ぎない。

ちなみに堀江氏の「社長日記」にも北尾氏についての記述があるので、最後に引用しておく。

2003年11月26日
11/26(水) 禁酒2日目


夕方、ソフトバンクインベストメントの北尾社長来社。
彼は四六時中金儲けの事を考えているんだろうな・・・ユニークなアイディアを拝聴したりする。
さすが、野村アメリカで北尾天皇と言われただけの事はあるな。今の野村だと
バリバリ出世コースなんだけどね。当時だと、社長にはなれなかったかもね。
だから飛び出してソフトバンクに行ったのだろうけど。


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posted by シュート at 15:18| Comment(0) | TrackBack(1) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月24日

驚愕!! フジTV株1000億円貸株 SBIは投資20億円で筆頭株主へ!?

プレスリリースを読んだがよく意味が分からない。タイトルは『コンテンツ・メディア・ブロードバンド関連企業を投資対象とするベンチャーキャピタルファンドの共同出資による設立について』である。
内容を見ると。

このたび新たに設立するベンチャーキャピタルファンド「SBI ビービー・メディア投資事業有限責任組合(通称:SBI ビービー・メディアファンド)」は、SBI 及びSBI ベンチャーズ、フジテレビ並びにニッポン放送が合計200 億円を当初出資し、主に映像・音楽・出版等のコンテンツ事業、メディア関連事業及びブロードバンド関連事業を行うベンチャー企業への投資を行ってまいります。

同ファンドでは、SBI グループが持つ通信・インターネット分野における事業ノウハウ及び同分野におけるベンチャー企業育成の実績と、フジテレビ、ニッポン放送の持つ放送分野における豊富なコンテンツ・制作能力・技術力・人材等を融合することにより、放送・通信・インターネットの各分野にまたがる有力なベンチャー企業を発掘・育成し、ファンドの運用パフォーマンスの向上を目指すとともに、投資対象領域となる産業分野の発展への貢献を図ってまいります。


とある。これは恐らく「ライブドアに言われるまでもなく我々自身もITとの連携を模索している」と主張する為のネタの一つであったと思う。ファンドの出資金200億円の内訳を見ると『SBI:20億円、フジ・ニッポン放送:180億円』とあるからソフトバンクインベストメントはそもそも添え物みたいなモンである。
上記の文章と下記がどう繋がるのかよく分からない。

また、SBI、フジテレビ及びニッポン放送は、相互の協力関係を強化すべく、ニッポン放送が保有するフジテレビ株式353,704株(発行済株式の13.88%)を株券消費貸借によりSBIが借受けることについてあわせて合意しており、このたびのベンチャーキャピタルファンドの設立及び運営を軸として、今後、事業シナジーを積極的に追求しながら、それぞれの企業価値の向上を目指してまいります。なお、当該消費貸借の実施により、消費貸借期間中、対象株式の議決権はSBIに移転し、SBIがフジテレビの筆頭株主となります。


いかにも取って付けたような文章である。
恐らく昨日の高裁決定を見て取って付けたのだと思うが・・・・。

この決定がどういう結果に向かうのか僕には皆目分からない。

フジの経営陣には見えているのだろうか・・・。
posted by シュート at 17:53| Comment(0) | TrackBack(1) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

フジテレビ500億円擬似ポイズンピルも不可能?!

やはりフジは司法対決を続けるべきではなかった。高裁決定はライブドア排除のハードルを更に上げてしまった。下記に要点を抜粋する。

ライブドアの株式の相対取引については「事前交渉はあったと思うが合意をした証拠はないから問題にならない」とにべもない。

売主に対する事前の勧誘や事前の交渉があったことが推認されるものの、それ自体は証券取引法上違法視できるものでなく、売主との事前売買合意に基づくものであることを認めるに足りる資料はないから、この点の証券取引法違反をいう主張は、その前提において失当である。


フジテレビがニッポン放送との取り引きを打ち切るのは独占禁止法に抵触する可能性があり、TOB期間中にそんなマイナス情報を流すのは不公正であるともされた。


ニッポン放送は、ライブドアがニッポン放送の経営支配権を手中にした場合には、フジテレビ等から債務者やその子会社が取引を打ち切られ多大な損失を被ることを主張しており、このことは有力な取引先であるフジテレビ等は取引の相手方であるニッポン放送及びその子会社が自己以外に容易に新たな取引先を見い出せないような事情にあることを認識しつつ、取引の相手方の事業活動を困難に陥らせること以外の格別の理由もないのに、あえて取引を拒絶するような場合に該当することを自認していると同じようなものである。そうであれば、これらの行為は、独占禁止法及び不公正な取引方法の一般指定第二項に違反する不公正な取引行為に該当するおそれもある。

フジテレビが株式の公開買付けの期間中に、公開買付けがその所期の目的を達することができず、敵対的買収者に株式買収競争において敗れそうな状況にあるとき、公開買付価格を上回っている株式時価を引き下げるようなニッポン放送の企業価値についてのマイナス情報を流して、公開買付けに有利な株式市場の価格状況を作り出すことは、証券取引法159条に違反するとまでいわないとしても、公開買付けを実行する者として公正を疑われるような行動といわなければならない。


高裁は経営支配権維持・確保の為の増資が認められる場合についても定義している。

株式の敵対的買収者が、

(1)真に会社経営に参加する意思がないにもかかわらず、ただ株価をつり上げて高値で株式を会社関係者に引き取らせる目的で株式の買収を行っている場合(いわゆるグリーンメーラーである場合)

(2)会社経営を一時的に支配して当該会社の事業経営上必要な知的財産権、ノウハウ、企業秘密情報、主要取引先や顧客等を当該買収者やそのグループ会社等に移譲させるなど、いわゆる焦土化経営を行う目的で株式の買収を行っている場合

(3)会社経営を支配した後に、当該会社の資産を当該買収者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する予定で株式の買収を行っている場合

(4)会社経営を一時的に支配して当該会社の事業に当面関係していない不動産、有価証券など高額資産等を売却等処分させ、その処分利益をもって一時的な高配当をさせるかあるいは一時的高配当による株価の急上昇の機会を狙って株式の高価売り抜けをする目的で株式買収を行っている場合など、当該会社を食い物にしようとしている場合

には、濫用目的をもって株式を取得した当該敵対的買収者は株主として保護するに値しないし、当該敵対的買収者を放置すれば他の株主の利益が損なわれることが明らかであるから、取締役会は、対抗手段として必要性や相当性が認められる限り、経営支配権の維持・確保を主要な目的とする新株予約権の発行を行うことが正当なものとして許されると解すべきである。

ライブドアが排除される理由がないとのお墨付きもある。

そして、株式の買収者が敵対的存在であるという一事のみをもって、これに対抗する手段として新株予約権を発行することは、上記の必要性や相当性を充足するものと認められない。


この判例からするとフジテレビ本体が株主総会で定款の変更を決議しないで経営陣の決議だけで決定した3月22 日の500億円分の新株発行登録いわゆる「ポイズンピルもどき」も、

当社の株主の利益・企業価値を毀損するような条件による公開買付け等による買収行為を未然に防止し、健全な企業活動の維持・継続とひいては株主の利益・企業価値の最大化を可能とする効果を期待しております。


と謳っている以上。上記の高裁判例の基準によって発行差し止めの憂き目を見る可能性が高いのではないだろうか。

ちなみにライブドアが「ガタガタ言うならフジテレビごと買収するぞ」と大見得を切っている点についてLBOによる買収を「濫用目的をもって株式を取得した当該敵対的買収者」と斬って捨てているのがフジにとっての救いではある。

(3)会社経営を支配した後に、当該会社の資産を当該買収者やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する予定で株式の買収を行っている場合





posted by シュート at 16:12| Comment(0) | TrackBack(2) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月18日

リーマン、ライブドア転換社債の半分を現物株に転換即売!!

リーマン、CB400億円を株式に転換し売却

リーマンブラザーズコマーシャルコーポレーションアジアリミテッド(香港)が、ライブドアから引き受けた総額800億円の転換社債型新株予約権社債(CB)のうち約400億円を株式に転換し、市場で売却していたことが18日、明らかになった。リーマン・ブラザーズ証券が同日、関東財務局に提出した株式の大量有価証券報告書(5%ルール)で判明した。
ライブドアはニッポン放送株取得のために、リーマンブラザーズコマーシャルコーポレーションアジアリミテッドに転換社債を発行し、買収資金を得た。報告書によると、リーマンは10日に転換社債の一部を約627万株のライブドア株に転換し、うち453万株を同日に売却。同様に、11日、14日、15日、16日、17日までに計約1億3000万株を株に転換、市場で売却した。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20050318NTE2IEC0518032005.html

リーマンが18日に関東財務局に提出した大量保有報告書によると、リーマンは3月10日から17日にかけて、転換価額299〜319円でMSCBを普通株に転換し、ライブドア株計1億3335万株を取得した。リーマンはこのほか、ライブドアの堀江貴文社長から計4672万株余りを借り受けるなどしている。
しかし、リーマンはライブドア株を連日市場で大量に売却しており、17日時点の保有株式数は2014万株と、発行済み株式総数の2・58%の保有比率にとどまっている。

http://www.yomiuri.co.jp/business/news/20050318it13.htm

ちなみに今日の場中にライブドアの板を見ていたのですが、「誰や100万株も一円刻みで買い注文」 2005/ 3/18 14:20 を投稿した2時半頃に152円から156円位に掛けて100万株台の買い注文が並んでいてたまげました。
他の値段では売り買いとも十万株台だったのです。ちなみに100万株はライブドア全株の0.15%くらいになります。
もっと驚いたのは一度値段がズルズルと下がってその巨大買い注文をキレイにこなしてから反転大幅上昇に転じた事です。ずっと見ていたワケではありませんが久々に凄いモノを見てしまった気がしました。

株価.bmp

『おっ、フジテレビのパックマンでも現れたか』とちょっと思いましたが・・・。

ちなみにライブドアの発行済み株式総数は6億4325万株から約20%増えて7億7971万株となったそうですが、現在の株価は既に増資分を織り込んで形成されています。株式の希薄化についての心配は全くないと言っていいでしょう。




posted by シュート at 22:08| Comment(1) | TrackBack(4) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月15日

驚愕!! ニートにもできるアパート経営!?

「職なし、土地なし、借金アリ」でもアパートの大家さんになれる。これが『株式会社シノハラ建設システム』のノンリコースローンと言うモノらしい。

http://www.nonreco.jp/

シノハラ建設のHPを読み進めるとQ&Aでこのように説明もされている。
「本人の職業、年収、勤続年数等は関係ございません。連帯保証人は必要ありません。また、返済期間については最長で25年ローンも可能です。既存借入額や借入金額は一切関係ありません。また、ご購入物件(当社にて企画・販売・施工・管理)に担保を限定致しますので、債務不履行等の万一の場合でも、ご所有の不動産に責任が及ぶことはございません。20歳以上の方であればご年齢に関係なくご利用頂けます」・・・・。

どうしてこのような事が可能になるのか、ポイントは破綻した東京相和銀行を買い取った外資系の投資ファンド「ローンスターグループ」が経営する『東京スター銀行』の融資にあるらしい。
今までの日本の常識では銀行融資とは土地などの「価値がある程度保証された担保」と保証人と言う「借金のカタになる人間」を交換条件として行われる物であったのだが、この東京スター銀行の『不動産ノンリコースファイナンス』は「対象となる不動産から生み出されるキャッシュフローのみを返済原資とするローン」。つまり「毎月の家賃の上がりを担保対象に考えた融資」と言う話なのである。

http://www.tokyostarbank.co.jp/hojin/financing/nonrecourse.asp

「お金を貸します。そのお金で土地を買ってアパートを建てて下さい。返済は家賃の中からしてくれればいいです。もし赤字で経営が出来ないならアパートは我々に下さい。それで借金はチャラになります」
と言う事だ。なんともキツネにつままれたようなハナシではあるが、アメリカでは珍しくない話なんだそうだ。やっぱたまには外資が入って「渇ァァーーーッ!!(by大沢親分)」を入れて貰わないとダメですね。

「お金を貸してくれると行ってもどの位の広さのどこの土地を買ってどんな大きさのどの工法のどんなアパートを建てればいいのか見当が付かない。家賃幾らで入居者が入るのか、修繕費や管理費や返済金を合わせるともしかして家賃より大きくなるのではないか?」
当然素人には?????なコトばかりで、『東京スター銀行』で融資を受けようにも一体何から話していいのか皆目見当が付かないだろう。
そこで現れたのが最初に挙げた『シノハラ建設システム』である。
「企画・販売・施工・管理」と言うアパートから派生する事業の全てを「シノハラ」が請け負う約束で、『東京スター銀行』の融資条件に見合うプランを立ててくれるワケである。
土地が先にあっての建設ではないのでプロが長期的に考えて確実に収益が上げられるプランを紹介してくれるので、銀行にとっても大家さんにとってもメリットは大きい筈である。

融資金利は長期固定で5%後半と他行の固定金利に1%程近く上乗せされた設定のようであるが、借金の返済が終われば家賃の大半が収入として確保できる。

なんか美味すぎるハナシだが、理解できない所が何一つない話なのである。
posted by シュート at 15:49| Comment(0) | TrackBack(4) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月12日

フジテレビvsライブドア仮処分命令本文から抜粋

フジサイドから見ると「トドメを刺しに行った部隊が司令官ごと全滅した」ような厳しい文言に見える。ライブドアの「新株予約権発行差し止仮処分命令申し立て」は「この新株予約権がフジテレビに対する不公平な有利発行であるとは言えない」と言う一点を除き、ライブドアの完勝となった。実際にどのように判断されたか本文から抜粋してみよう。
ちなみに債務者はニッポン放送、債権者はライブドアを指す。


〔あまりにヒドイ乗っ取り相手を排除する為ならOK〕

企業価値とは、会社ひいては株主全体の利益をいうものと解することができるところ、特定の株主の支配権取得によりかかる利益が毀損される場合には、取締役はこれを防止することを目的としてそのために相当な手段をとることが許される場合があるというべきである。他方、現経営陣の支配権の維持を主たる目的とする新株予約権の発行が原則として許されないことからすると、企業価値の毀損防止のための手段として新株予約権の発行を正当化する特段の事情があるというためには、特定の株主の支配権取得により企業価値が著しく毀損されることが明らかであることを要すると解すべきである。

http://it.nikkei.co.jp/it/newssp/fuji_vs_livedoor.cfm?i=2005031107675ra&p=6


〔ライブドアが企業価値を著しく毀損するとは言えない〕

債務者とフジサンケイグループ各社との取引は、平成16年3月期の売上高の実績で13億4000万円、同期の債務者の単体の売上高が308億円以上であることを考慮すると、フジサンケイグループ各社との取引中止が債務者の単体の業績に及ぼす影響は必ずしも甚大ということはできない。債務者はAMラジオ業界における売上高一位のラジオ局であり、高い知名度を有すること等を考慮すると、債務者がフジサンケイグループのブランド力にどれほど依存しているかは明らかではなく、債務者がフジサンケイグループから離脱することによってブランドイメージが毀損され、著しく営業力が損なわれることが明らかであるとはいえない。

債権者はこれまで数多くの企業を買収してきたが、買収に伴って従業員らを解雇したことはなく、買収後直ちに雇用条件の見直しを進めたことはないことを考慮すると、債務者が債権者の子会社となった場合に、債権者が従業員らと十分な協議を行うとともに、真摯な経営努力を続けたとしても、債務者の従業員らの大量流出が生じることが明らかであるとはいえない。
インターネットの利用者は年々増え続け、インターネット広告費も平成14年から平成16年までに二倍以上の伸びを示し、平成16年にはインターネット広告費がラジオ広告費を上回っている状況にあり、債務者と業務提携により、インターネットとメディアの融合がうまく進展すれば、その結果、債務者及び株式会社ポニーキャニオンの売上げや利益も上昇し、債務者の株価は一株あたり1万2493円から1万3808円になるとする試算を行っている。債権者は、債務者の株式を取得する前である平成16年11月以降、関西テレビとの業務提携を図って交渉を継続してきた経緯があること、債権者は、債務者の経営に参画し、業務提携を行うことを前提に前記のとおりの事業計画を作成していること、債権者の主張する債務者の株価試算は、債権者の事業計画に基づき第三者機関であるPwCアドバイザリー株式会社の行った分析にかかるものであることからすると、債権者がメディアとの事業提携を目指していることを否定することはできない。

したがって、債務者が債権者の子会社となった場合に、債務者がフジサンケイグループから離脱することにより債務者やその子会社の売上げ及び粗利益が債務者が主張するとおり減少し、その一方で、債権者との事業提携によって収益が向上することが期待できず、債権者による支配権取得が債務者に回復しがたい損害をもたらすことが明らかとはいえないし、債権者が真摯に合理的経営を目指すものではないともいえない。

http://it.nikkei.co.jp/it/newssp/fuji_vs_livedoor.cfm?i=2005031107675ra&p=8


〔ライブドアの時間外取引が違法とは言えない〕

本件ToSTNeT取引のような取引を規制すべきであるという立法論はともかく、現行法の下においては、本件ToSTNeT取引が証券取引法27条の2の規定に違反するものであるということはできない。したがって、本件新株予約権の発行は違法な買収に対する対抗措置であるとする債務者の主張は、その前提を欠き、採用することができない。以上のほか、債務者は、本件ToSTNeT取引は相手方との事前合意の上で行われたものであった旨や株価操縦や風説の流布等の証券取引法に抵触する可能性がある債権者側の行為があった旨を主張するが、本件新株予約権の発行を正当化する特段の事情があったとまでは認めるに足りる疎明はない。

http://it.nikkei.co.jp/it/newssp/fuji_vs_livedoor.cfm?i=2005031107675ra&p=9


〔名義書換拒否はムリ〕

本件において、保管振替機構から保振法31条1項に基づく通知を受けた場合に、債務者が名義書換を拒絶できる理由は特に存在しないと認められるため、確かに、現時点では債権者は3万1420株を超える株主であることを、株式会社ライブドアパートナーズは1062万7410株(平成17年3月7日現在)の株主であることを、それぞれ債務者に対抗できないものの、保管振替機構からの通知に基づき実質株主名簿の名義書換が予定される平成17年3月31日以降には債権者及び株式会社ライブドアパートナーズは債務者に対して株主であることを対抗できることになる。

http://it.nikkei.co.jp/it/newssp/fuji_vs_livedoor.cfm?i=2005031107675ra&p=9


〔取引中止に独占禁止法抵触の可能性がないとは言い切れない〕

債務者が債権者の子会社となった場合に、フジテレビやフジサンケイグループ各社が取引停止を示唆したことが独占禁止法違反に該当するか否かについては、債務者の売上等が大幅に減少するという債務者の主張を前提にすれば、債務者及び株式会社ポニーキャニオンのフジテレビに対する依存度が大きいことになり、フジテレビの債務者及び株式会社ポニーキャニオンとの取引打切りは独占禁止法に違反するとの指摘がある一方、公正取引委員会委員長は、平成17年3月9日の衆議院経済産業委員会において、本件に関して「取引は自由で、放送業界の市場で競争の制限も発生しない。」と述べており、これと同旨を述べる意見書も提出されている。債務者や株式会社ポニーキャニオンがフジテレビを含めたフジサンケイグループ各社と継続的取引を続けていたようなときに、このような理由による継続的取引の打切りが独占禁止法違反となるか否か又は解約に正当な理由があるか否かは、個々の取引関係を詳細に検討して判断すべきことであるから、フジサンケイグループ各社の取引打切りの可否について、現段階で一概にいうことはできない。また、フジサンケイグループ各社以外の取引先との取引についても、それらの取引先の取引打切りが許されるかどうかは、個々の取引関係を詳細に検討して判断すべきことである。

http://it.nikkei.co.jp/it/newssp/fuji_vs_livedoor.cfm?i=2005031107675ra&p=7


フジから見れば新株予約権の差し止めのみならず手の内の交渉カードを一気に失ったような敗北のように読める。高裁でこれらを全て覆すのは非常に困難な様な気がする。みなさんはいかがなご感想でしょうか?
posted by シュート at 18:11| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月10日

【さいざんす】ライブドアは一体ナンボで株を買ったのか?

ちょっと興味があるので計算してみた。

まず以前から5%程を買っていたらしい。5900円で5%
話題の時間外取引は6100円で30%
その後の10%を7000円
最後に今週5%を買ったすると6400円
しめて50%。平均取得価格は6295円と出た。

6295円×1640万株=1032億3800万円

ちなみにフジのTOBで売ったとすると。

5950円×1640万株=975億8000万円

その差は56億5800万円ですか。
まあ、フジとライブドアがニッポン放送株の買取交渉をしているとすると、このへんの差額の範囲内でハナシをしていると考えられますね。

ところでライブドアがリーマンブラザーズからMSCBで調達したのは800億円。最近の子会社株の売却で得たお金が46億円らしいので単純計算で200億円が新たなライブドアの借り入れ金ですね。恐らく新たにリーマンに貸したホリエ株が担保の融資だと思いますが。まあ、コレは別のハナシ。
posted by シュート at 22:24| Comment(1) | TrackBack(1) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月07日

日枝会長と堀江社長が極秘会談

かたくなにライブドアの堀江社長との会談を拒否していたフジテレビの日枝会長。しかし、先週4日までに、この2人が極秘に会っていたことが分かりました。 
 会談の中身は明らかになっていませんが、ニッポン放送株の争奪戦はお互いに負担が大きい上、長期化も予想されることから、事態の収拾に向けた意見交換が行われたものと見られます。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye1146102.html


これが本当なら、「堀江クン」呼ばわりが始まった↓の自宅前インタビュー前、恐らく3日夕方だと思う。

日枝会長、女子アナ同席に「何も悪いことはない」

 フジテレビの日枝久会長は4日朝、同局の女性アナウンサーがライブドアの堀江社長とパーティーに出席していたとの一部報道について「女子アナが堀江さんと会って話しても、何も悪いことはない」と寛容な態度を示した。
 さらに、自分が(堀江社長と同じ)30歳代だったころのことを聞かれると「モテないよ、あんなに。女子アナと鍋パーティーなんて、昔はなかった」と語った。
 また、3日の日本外国特派員協会の講演で堀江社長が「インターネットが5〜10年でメディアの主役になる」と発言したことついて「(テレビがネットに)のみ込まれることは絶対にない。テレビは一番大衆に近いメディア。むしろネットを使いながら付加価値を広げていく」と強く反発した。
http://www.yomiuri.co.jp/hochi/news/mar/o20050304_10.htm


ちなみに堀江社長の日記では3日の「livedoor 社長日記」で↓のように書いている。

そして某社社長らとミーティング。彼も古い業界で一生懸命がんばっている。すばらしいことだ。協業いろいろできそう。そしてメディア対策ミーティング。私の基本スタンスは、今までどおりでそこそこうまくいっているものはそのまま残し、少しずつ時代に合わせてよくしていく。それにプラスアルファで全く新しいことをしていくといったスタンスです。ネットの双方向性を取り入れた、実験的で挑戦的なことも取り入れていきたいですが、それが全てになってしまうわけではありません。問題があることは社会に淘汰されていくと思いますしね・・・。

http://blog.livedoor.jp/takapon_jp/


そう言えば中日新聞には↓の記事があって、「なんであんたの所にそんな連絡が行くんだ?」と奇異に思ったコトもあったっけ・・・・。

>フジテレビジョンの日枝久会長は3日夜「(その弁護士は)お騒がせしたから責任を取ると発表した、と聞いている」と述べた。
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20050304/mng_____sya_____008.shtml




こりゃ手打ちがあったかな。
だとしたら、「フジは新株予約権を行使しない代わりにライブドアは過半数を持たない穏便な株主に納まって業務提携」って所が落としどころかと思うのだが・・・。
posted by シュート at 20:10| Comment(0) | TrackBack(1) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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